2014年2月10日@東京・港区
「SKY BATON 東北応援チャリティ・マイル」が支援する"きっかけバス47"プロジェクトがいよいよスタートしました。今回の交流会では、"きっかけバス"を運営する学生たちと、それを支援する社会人の世代を越えた活発な意見交換が行われました。
『SKY BATON 東北応援チャリティ・マイル』がサポートする最初のプロジェクトが"きっかけバス47"。
会場の運営も自分たちの手で。黄色いビブスやTシャツを身につけた運営メンバーの学生のみなさん。
大勢の学生や社会人の方々が集まり、会場は熱気に包まれた。
助けあいジャパンの野田祐機さん。「未来を担う若者たちで作る"きっかけバス47"は、新しい復興の形だと思う。」
JALからは大高、関口が参加。全社を挙げて取り組む『行こう!東北へ』をプレゼンテーション。
2013年の6月にこのプロジェクトを立ち上げた、弥冨(いやどみ)彬くんと白井宏美さん。学生であるこの二人がプロジェクトの大きな原動力。今となっては、47都道府県の各リーダーたちとともに、2,000人にもなる学生たちをまとめあげ、全国各地から"きっかけバス47"が続々と東北に向かって出発する。「東北の復興を支援したい」という熱い想いを胸に、様々な苦労を乗り越えながら活動を続けている。
先日岐阜県から出発した"きっかけバス47"ツアーのレポートをする学生統括の白井さん。
弥冨彬くん / "きっかけバス47"学生統括
去年の6月に"きっかけバス47"プロジェクトの立ち上げた弥冨くん。
47都道府県から集まったリーダーたちや運営メンバーたちをまとめながら、学生自らの手でこの企画を進めています。
——いよいよ"きっかけバス47"が全国各地から東北に向かい始めましたね。
「全国の2,000人の学生が集まり、JALさんをはじめ多くの人たちにご協力いただきここまで来ました。これだけの規模になってくると、正直怖いな、と思うこともありますが、仲間からも「きっかけバスがやれてよかった」とか、「東北に学生を連れて行けて、こういうデッカイことができて本当に嬉しい」という声が聞こえて来て、それが自信とモチベーションになっています。」
——バスだけでなく飛行機も使って、全国から学生たちが集まってきますね。
「JALさんの『SKY BATON』に支援していただけるという話を聞いたときは、正直「よっしゃー!」と思いました。本当に嬉しかったです。全国47都道府県から学生を東北に連れて行くプロジェクトとしては、距離の遠い西日本エリアからの移動は本当に大変なんです。それを飛行機で支援をしてくれるというはまさにピッタリで、九州、四国、中国地方、あと沖縄県の学生たちももちろん飛行機で来てもらいます。」
JALの東北応援プロジェクト『行こう!東北へ』が立ち上がった経緯などを伝える、大高由恵・総務部CSRグループ長。
「震災直後の緊急支援以降、事業の再建を進める中で細々と復興支援を行ってきました。震災から3年を迎える今、これまでのご支援への感謝を航空会社らしい復興支援という形に変えて、多くの方々に東北を訪れてもらうための取り組みや、東北の名産品を機内やラウンジ、JALショッピングなど採用したり、Facebookのアイコンを集めた特別塗装機で関心を高めるなど、被災地の今の思いに応えられるように、さまざまな活動を行っています。」
『SKY BATON』の企画者である、関口和生・Web販売部Web・コールセンター企画グループマネジャーが、"きっかけバス47"を支援するにあたっての想いを語る。
「去年の夏、被災地で出会ったボランティアの学生は、自分で貯めた5万円で、九州から来ていたんです。そんな彼の話を聞いていて、大人として何か協力できないか、という強い思いを抱きました。
感受性の高い、そしてこれからの日本の未来を担う学生たちに東北の今を見てもらう必要があるのではないか、そう思っていた矢先に、この"きっかけバス"の存在に出会ったのです。」
自分たちの活動がどのような想いで支援されているのか。真剣に聞き入る学生のみなさん。
「マイルを使って寄付できる」という方法に、会場にいる社会人のみなさんからは「なるほど」という声も。
安藤光展さん / CSRコンサルタント
交流会に参加していた、CSRコンサルタントの安藤光展さん。"きっかけバス47"の立ち上げの頃から相談を受けていたという安藤さんですが、今回の『SKY BATON』とのコラボレーションの実現に、大きな驚きと手応えを感じた、と語ってくれました。
——今日のプレゼンテーションを聞いていかがでしたか?
「『SKY BATON』というJALさんの取り組みは、単純にスゴいと思います。震災後3年経った今、支援活動から撤退する企業が多い中、企業のCSR(社会的責任)活動として、このタイミングで新しくプロジェクトをスタートさせるのは非常に意義のあることだと思います。航空会社も日本にもアジアにもたくさんありますが、支援先が日本であることは実は少ないんですよ。フィリピンの台風被害のときはCSRマネーが世界中からフィリピンに届きましたが、でも東北の復興にお金を払うのは、今となっては日本人しかいないんですね。そういった取り組みを、この約半年というスピード感で実現し、今こうやって"きっかけバス47"とともに活動しているのは、本当に素晴らしいと思います。」
——バトンを渡す側の大人として、"きっかけバス47"に期待することは何ですか?
「バトン受け取った『きっかけバス47』の学生さんたちには、東北から帰って来てからも是非アクションを続けてほしいですね。そもそも行くことが目的ではなくて、東北での活動から帰って来た後に、地元のコミュニティや集まりで何かを還元してもらうからこそ、大人も支援する気になるんだと思います。勉強になったね、楽しかったね、で終わってしまってはダメ。大学生はいつか終わるので、コミュニティをしっかり作って、下級生や周囲の人に『バトン』を繋いでいく仕組みづくりまでやってほしいですね。期待しています。」
終了後には、学生と社会人が入り交じっての懇親会が行われ、それぞれの想いを語り合う。
アクションを起こす学生と、それを支える社会人。『SKY BATON』と"きっかけバス47"がその架け橋に。
西理恵さん / 株式会社R's Concierge 代表取締役
女性誌や情報サイトなどでブロガーとして活躍する西理恵さんも会場にいらしていました。学生たちのプレゼンを熱心に聞き入っていた彼女に、今日の感想を聞いてみました。
——"きっかけバス47"の学生たちと話してみて、いかがでしたか?
「若い人たちにはやっぱり力が漲っていると感じました。とにかく飛び込んでアクションを起こしてみて、それがどうなるかを真剣に考える。そういう世代であり時代だと思うんですよね。大人だと想定してから動いてしまうの常ですが、若者はそういった熱い気持ちを大切にしてほしいです。」
——『SKY BATON』は大人がアクションするきっかけになると思いますか?
「社会人だと、東北の支援活動を続けたいと思っても、なかなか時間が取れずにいるんです。でもこの『SKY BATON』のようにマイレージでも支援することで、大人と若者が一緒になって被災地の復興支援がしていけるのはいいな、と思いました。こんなふうに大人と若者の気持ちとアクションが繋がる機会はなかなか無いですよね。若い人たちが『こういう経験をしたんだ』と話をしてくれるのは私たちとても刺激になりますし、大人としても気づくこともたくさんあります。」
大人から若者へ渡されるバトンの大切さ。懇親会が終わっても話は尽きません。
最後はみんなで集合写真の撮影。それぞれの想いが、東北に、そして全国に届きますように。
JALの東北支援プロジェクトでも紹介している、東北の「おいしい名産品」として、東北産のお米がお土産に。
「東北の今を感じて 30年後の東北を創ってください。」学生のみなさんに伝えたいメッセージ。
私たちJALは、震災直後より復興支援をおこなってきました。
しかしながら、東北の本格的な復興には、まだ多くの時間を要すると考えられます。
『SKY BATON』は、東北、そして日本の未来を創っていく学生の皆さんに、今の東北を見てもらい、将来の東北を考え、行動を起こしてほしいと願ってスタートしたプロジェクトです。
是非ともこの機会に、多くを見て、聞いて、感じて、そして東北復興のために何ができるかを考えて、行動を起こしてもらえれば、とてもうれしく思います。
JAL SKY BATON企画者 / 関口和生